腸から美しさを支える
最近、「肌の調子がなんとなく整わない」と感じることはありませんか。
季節の変わり目は、気温の変化や生活環境の変化に加え、歓送迎会などで食生活が乱れやすい時期でもあります。こうした季節や生活の変化は、体調だけでなく腸内環境にも影響を及ぼす可能性があります。スキンケアを見直しても肌の不調が続く場合は、肌そのものだけでなく、体の内側の状態にも目を向けてみることが大切かもしれません。
ー インナーケアという視点 ー
近年、体の内側から健康や美容を支える「インナーケア」への関心が高まっています。中でも、腸内環境と肌の状態との関係、いわゆる「腸-肌相関」は、美容や健康を考えるうえで注目されている視点の一つです。腸内環境が乱れると、腸内で産生される腐敗産物などが増加し、それらが全身に影響を及ぼすことで、肌の状態にも関与する可能性が指摘されています。
こうした背景の中で、“腸から肌を考える”というアプローチの一つとして、近年注目されているのが有胞子性乳酸菌です。
ー 有胞子性乳酸菌とは ー
有胞子性乳酸菌は、熱や酸に強い「芽胞」を形成することが特徴で、過酷な環境を通過して腸まで届きやすい菌として知られています。
ー ヒト試験で確認された知見 ー
実際に、有胞子性乳酸菌の一種であるHeyndrickxia coagulans SANK70258については、腸内環境と肌状態との関係に着目した研究も行われています。
日本人女性80名を対象に、1日10億個を8週間摂取した試験では、腸内の腐敗産物の一つであるフェノールが低減し、肌の評価指標の一つである額部の鱗屑が有意に低減することが確認されました。
この結果は、有胞子性乳酸菌の摂取が腸内環境に働きかけることで、肌の健やかなターンオーバー維持に寄与する可能性を示すものです。つまり、肌を外側からケアするだけでなく、腸内環境を整えることで肌の状態を支えるという、新しいインナーケアの考え方につながります。

「腸」と「肌」の悩みに、同時にアプローチ
さらに、これらの研究成果に基づくシステマティックレビューが整備され、このシステマティックレビューを科学的根拠とする新規の機能性表示食品の届出 (届出番号K418、K1022)が受理・公表されました。
ー 広がるインナーケア市場 ー
これまでインナーケアといえば、「便通改善」が主な価値として捉えられることが多くありました。しかし今後は、「肌機能へのアプローチ」という新たな軸が加わることで、インナーケア素材を活用した食品やサプリメントなど、製品開発の幅がさらに広がることが期待されます。
特に、有胞子性乳酸菌は熱や酸に強く、食品への応用がしやすいという特長があります。そのため、サプリメントだけでなく、飲料、菓子、加工食品など、さまざまな食品分野での展開も期待できます。

「腸から美しさを支える」
そんな新しいインナーケア市場が、いまさらに広がりを見せています。