
医薬品原料
医薬品の製造に使用される物質の総称で、「有効成分(API:Active Pharmaceutical Ingredient)」と「添加剤(Excipients)」に大別されます。
【 医薬品原料の種類 】
(1) 有効成分(API:Active Pharmaceutical Ingredient)
医薬品の主たる作用を担う成分であり、以下のような種類があります。
・ 化学合成品
化学的に合成された成分です。
《弊事業部取り扱い品》:合成ビタミンE、無水カフェイン など
・ 生物由来成分
微生物やヒト・動物などの生体に由来する成分です。
例:インスリン、ワクチン
《弊事業部取り扱い品》:なし
・ 天然由来成分
植物または動物由来成分です。
例:モルヒネ、アトロピン、ワクチン
《弊事業部取り扱い品》:なし
(2) 添加剤(Excipients)
医薬品の製剤化を補助し、安定性や服用性を高める成分です。
・ 賦形剤
剤形の成形や成分の安定化を目的とした基剤です。
例:乳糖、セルロース
《弊事業部取り扱い品》:なし
・ 結合剤
粉体や粒子を結びつけ、錠剤などに加工しやすくします。
《弊事業部取り扱い品》:ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール
・ コーティング剤
錠剤表面の保護や、苦味のマスキング、徐放性の調整などに使用されます。
《弊事業部取り扱い品》:ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、AEA、HA
・ 崩壊剤
錠剤が体内で速やかに崩壊・溶解するように設計するための添加剤です。
例:クロスカルメロースナトリウム
《弊事業部取り扱い品》:なし
・ 保存剤
医薬品の品質を維持し、微生物の増殖を防ぐ目的で使用されます。
例:パラベン、ソルビン酸
《弊事業部取り扱い品》:なし
【 三菱ケミカルの医薬品原料ビジネスの特長 】
1.強固なグローバルサプライチェーンを活用した医薬品原料の提供
・ 中国・韓国・日本をはじめとする国内外の自社および提携製造拠点から、幅広い原薬・添加剤を取り扱っています。
・ 医薬品卸売販売業を有しており、製造拠点とのダイレクトな意思決定や技術サポート、出荷が可能です。
2.医薬品製造業許可(包装・表示・保管)および医薬品卸売販売業許可の保有
・ 外国で製造された医薬品原料は、医薬品製造業(包装・表示・保管)で輸入し、医薬品卸売販売業から製造販売業者または製造業者へ提供しています。
・ 国内で製造された医薬品原料は、自社または外部試験検査機関にて出荷判定試験を実施しています。
3.国内代理人として、原薬等登録原簿(MF)の登録申請に対応
・ 外国で製造された原薬は、外国製造業者認定の取得代行に対応しています。日本未進出の製造拠点が製造する原薬の導入も可能です。
4.製剤設計を支援する各種添加剤のラインナップ
・ 打錠性、崩壊性、溶解性、流動性など、製剤設計におけるさまざまな課題に対し、豊富な添加剤ラインナップと技術サポートを通じて、最適なソリューションをご提案します。
5.製造販売業者が必要な薬事対応も対応・サポート
現地商社を介さず、三菱ケミカルが直接、製造業者と交渉・連携を行っています。
・ 外国製造業者認定の取得支援
・ GMP体制の整備支援
・ 原薬のプロセスバリデーション(PV)実施および評価
・ 当局からの照会事項への対応
・ マスターファイル(MF)登録支援( 評価用検体の入手・提供を含む)
・ 原薬の物性・安定性データの提供
・ 評価状況の確認
・ 製造所情報の提供
・ GQP取り決め書の締結
・ マスターファイル(MF)の利用契約
・ 監査・査察(PMDA等)への対応
・ GMP適合性調査対応(書面・実地)
・ 照会事項対応
・ 安定供給体制の構築・維持
・ 変更管理の対応