
合成ビタミンE
合成ビタミンEとは
- ビタミンE は、還元作用をもつクロマン環を核とし、側鎖がついた両親媒性の構造をしています。
- ビタミンE の中で最も生物活性の高いα-トコフェロールは天然物から抽出するだけでなく、化学合成され利用されています。
- ビタミンE は自然界の緑葉植物、海藻類、甲殻類、貝類、魚類、ヒトなどに広く分布しており、そのビタミンE は全てd 体です。
- その一方で合成のトコフェロールはd 体とl 体の異性体の等量混合物となることから、dl-α-トコフェロールと表記されます。
ビタミンEの酸化防止効果

油脂の酸化反応は、光、熱、金属、過酸化物などによるラジカルを引き金として起こる連鎖反応です。
引き金となるラジカル物質X・により脂質ラジカル(L・)が生成し、L・が酸素と反応して脂質ペルオキシラジカル(LOO・)を生成、LOO・が他の脂質と反応しLOOHを生成すると同時にL・を生成します。LOOHはさらにアルコキシラジカル(LO・)となりアルデヒド等の酸化分解物を生成します。
トコフェロール類(EH)はフェノール性水酸基を有し、脂質の酸化を促進するL・、LOO・、LO・を消去することで酸化防止効果を示します。このとき生じるトコフェロキシラジカル(E・)は安定な化合物へと変換されます。
外観
表示と使用基準
名称 | 簡略名 |
dl-α-トコフェロール | トコフェロール ビタミンE V.E. |
本品は、酸化防止以外の目的に使用できません。