リョートー™シュガーエステル

リョートー™シュガーエステル

ショ糖脂肪酸エステル

シュガーエステルの構造

リョートー™シュガーエステルはショ糖(砂糖)の持つ8個の水酸基の一部または全部と植物油脂由来の脂肪酸がエステル結合したものです。親水性のショ糖と親油性の脂肪酸のバランスを調整することで、多様な性質を持つ銘柄を製造できます。脂肪酸の種類やエステル化度合いによって、HLB値が異なり、製品の機能が変化します。

シュガーエステルの構造

銘柄一覧

リョートー™シュガーエステルは、脂肪酸の種類(ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸など)とHLB値により、幅広い銘柄を取り揃えています。HLB値は親水性と親油性のバランスを示し、用途に応じた銘柄選択が可能です。

構成脂肪酸HLB
<11234579111516
ラウリン酸
C12
L-195LWA-1695
ミリスチン酸
C14
M-1695
パルミチン酸
C16
P-170P-1570P-1670
ステアリン酸
C18
S-070S-170S-270S-370
S-370F*
S-370FU*
S-470S-570S-770S-970S-1170S-1570S-1670
オレイン酸
C18'
O-170O-1570
ベヘン酸
C22
B-370
B-370*
エルカ酸
C22'
ER-290
混合脂肪酸POS-135

                                     * 微粉末タイプ

シュガーエステルの機能(特長)

リョートー™シュガーエステルは、油と水の界面張力を低下させ、エマルションを安定化させます。澱粉と複合体を形成し、老化を防ぎ、ソフトな食感を維持する効果や、油脂の結晶を制御し、チョコのブルームを抑制する効果もあります。また、粉体の流動性を改善し、打錠時の滑沢性を向上させるなど、多岐にわたる機能で食品の品質向上と製造工程の効率化に貢献します。

シュガーエステルの特長

シュガーエステル銘柄毎の応用例

 RTD(容器詰め飲料)の乳化安定にはS-570, S-1170, P-1570, P-1670, M-1695、チョコレートのブルーム抑制にはPOS-135やL-195、パンの品質改良にはS-1170~S-1670、P-1570、P-1670、打錠菓子にはS-370FやB-370Fなど、それぞれの食品用途に適した銘柄があります。

 添加効果推奨銘柄推奨添加量
RTD
(容器詰め飲料)
主効果:
乳化・分散安定化(経時的なクリーミング、凝集、沈殿の抑制)
S-570, S-1170, P-1670,
P-1570, M-1695
0.01 - 0.3%
副次的効果:耐熱性芽胞菌に対する静菌作用P-1670, P-1570, M-16950.01 - 0.3%
ホットケーキ澱粉糊化制御:
ソフトさ向上、ボリュームアップ
P-1670, S-11700.1 - 0.5%
良好な口どけ(ねちゃつき・くちゃつきのなさ)
澱粉老化抑制:
保存時の食感維持(ソフトさの維持)
チョコレート菓子ブルーム抑制:
チョコレートの油脂種に応じた適切なシュガーエステルを選択
POS-135(CB, CBE)0.1 - 0.6%
L-195 (CBS)0.1 - 0.6%
物性コントロール・製造効率向上:
降伏値を下げずに、塑性粘度を下げる
ER-290, O-1700.1 - 0.3%
コーティングチョコ等の増粘抑制:
加熱保持時、水分混入時の増粘抑制
S-570, S-7700.1 - 0.3%
錠菓・サプリメント錠剤滑沢性付与・生産性向上:
連続生産時の打錠障害抑制
B-370F, S-370F, S-370FU0.5 - 2.0%
錠剤表面の光沢改善
粉体の流動性改善

シュガーエステルの使用方法と表示例

使用方法

標準的に銘柄のHLB範囲に合わせた添加方法でご使用ください。

  • HLB0~2の銘柄→加熱した油脂に添加してください。一部の加熱した油に乳化剤を分散させた後に残りの油を投入することもできます。
  • HLB4~9の銘柄→冷水に分散後60~80℃に加熱してください。熱水に直接投下することも可能です。
  • HLB11~16の銘柄→冷水に分散後60~80℃に加熱してください。または、事前に作成した高濃度分散液や粉原料との混合物を熱水に投入することもできます。一方で、シュガーエステル単体を熱水に投下するとダマになる可能性があるので、避けてください。

表示例

食品への表示は、原則として「/ショ糖脂肪酸エステル」又は「/ショ糖エステル」ですが、乳化剤として使用した場合は「/乳化剤」という一括表示が可能です。又、ガムベースに使用した場合には「/ガムベース」と一括表示することができます。

・油や水への分散方法

銘柄のHLB範囲対象液体分散方法
0 - 2S-170, S-270・加熱した油に直接投下
・一部の過熱した油で分散後、残りの油に投下
4 - 9S-570, S-770・熱水に直接投下
・冷水に分散後、加温
11 - 16S-1170, P-1670・冷水に分散後加温
・数倍の冷水に攪拌しながら添加して高濃度分散液を調製し、大量の熱水に投入
・砂糖などの粉原料と予め粉々混合してから熱水に投下

P1670実験

シュガーエステルに関連する当社保有認証

リョートー™シュガーエステルは、1959年に日本で食品添加物として認可されました。 現在では、EUや米国をはじめとする多くの国や地域、ならびに国際機関であるJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)においても安全性が評価され、食品添加物として広く使用が認められています。 また、ハラール(Halal)およびコーシャー(Kosher)など、各種宗教認証も取得しています。 なお、各国の法規制は異なるため、ご使用にあたっては、用途ごとに最新の規制をご確認いただくようお願いします。

その他の乳化剤製品

その他の関連する製品一覧です。

カテゴリから探す

Registration

KAITEKI FOODナビ
会員登録

食品開発業務を、より“快適”にすることを目的に
会員限定の情報を発信しています。

Contact

お問い合わせ

製品についてお気軽にご相談ください。

TOP